TOP > トピックス > 「日本工業規格・環告法等公定分析法」傾向と対策
環境技術評価研究所:トピックス
「日本工業規格・環告法等公定分析法」



pdf版はこちらです
平成27年 環境計量士国家試験
受験準備講習会(大阪) 27年10月15日
「日本工業規格・環告法等公定分析法」

環境技術評価研究所 野々村 誠
1. 講義内容
 1) 公定分析法の出題傾向
 2)過去14年間の公定分析法の出題内容
 3)勉強方法と参考書
 4)大気汚染の環境基準と測定方法
 5)水質の環境基準と測定方法
 6)土壌の環境基準と測定方法
 7)JISによる大気及び排ガスの測定方法及び自動計測器
 8)JISによる水質の測定方法
 9)化学分析及び機器分析に関する各種通則
 10) 土壌の試料調製と測定方法

2. 環境計量士試験(濃度関係)
 1) 環境計量の基礎知識(法規と化学)25題
 2) 化学分析及び濃度(濃度計・分析機器と公定法)25題
 3) 計量関係法規25題
 4) 計量管理概論25題 計100題 60%以上

3. 化学分析及び濃度(12年間の公定分析法の出題傾向) 225題/350題
 公定分析法の出題傾向は次のように分類できる。
3.1 大気・排ガス関係 28-37回 38回 39回 40回 41回
 1) JISK0095(排ガス採取方法)10題1題1題1題1題
 2) 排ガスJISKシリーズ(化学分析)26題4題4題4題3題
 3) 排ガスK0311(ダイオキシン) 5題0題0題0題0題
 4) 排ガスK0305
   (トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン)
5題0題0題0題0題
 5) 排ガスJISBシリーズ(自動分析)23題1題3題2題4題
69題6題8題7題8題
3.2 水質関係 28-37回 38回 39回 40回 41回
 1) JISK0102(全般,pH)33題5題3題3題5題
 2) JISK0125(VOC)3.5題0題1題0題0題
 3) JISK0128、環境庁告示、地下水9題0題1題1題1題
 4) JISK0312(ダイオキシン)3題0題0題1題0題
 5) JISK0093(PCB)3題1題0題0題0題
 6) JISK0450シリーズ4.5題0題0題1題0題
50題6題5題6題6題
3.3 土壌・廃棄物  28-37回 38回 39回 40回 41回
 1) 環境庁告示3題0題0題0題0題
3.4 JIS通則、試薬等 28-37回 38回 39回 40回 41回
 1) JISKシリーズ23題2題4題5題2題
 2) その他(高圧ガス容器、法律)6題1題1題1題0題
29題3題5題6題2題

4. 過去14年間の公定分析法の出題内容
1) 第32回(18年)~第41回(27年)の出題内容を表に示す。
2) 分析機器と公定分析法から出題されるが、最近は、公定分析法(JIS)の出題率が高い。27年度の分析機器は9題、JIS関係は16題で、通則からは2題出題。
3) 排ガス関係は、JIS Kシリーズ(化学分析)から3~4題出題されており、これ以外にガス採取方法(JIS K 0095)は毎年1題出題されている。
 排ガスJISは2010年にJIS K 0106、JIS K 0108が、2011年に JIS K 0103、K 0104が、2012年にJIS K 0105、JIS K 0107、JIS K 0303、2013年にJIS Z 8808、2014年にJIS K 0085、JIS K 0109が改正された。これらのJISは、新しい内容を確認しておくこと。
4) 最近は、2年に1回、JIS K 0055「ガス分析装置校正方法通則」と高圧ガス容器(JIS K 0121)から出題されている。
5) JIS B シリーズ(自動計測器)からの毎年3題出題されているが、27年は4題。 大気中の浮遊粒子状物質(JIS B 7954)は毎年1題出題されている。
6) 水質関係は、JIS K 0102が主体であるが、2013年9月に改正されたので確認が必要。また、流れ分析法、FIA法が新たに採用された。さらに、2014年に流れ分析法、FIA法、CFA法が環境庁告示法として採用されたので、注意が必要。37回までは、毎年イオン電極に関する問題が出題されていたが、最近は、イオン電極とpH電極が交互に出題されている。これ以外に、排水中のVOC、農薬、ダイオキシン、JIS K 0450もあるが最近の出題は少ない。36回はダイオキシン、37回は農薬、38回はPCB、39回は農薬とVOC、40回はダイオキシンとJIS K 0450-70、41回は農薬が出題されている。
7) 土壌や廃棄物の取り扱い、検液の調製方法、環境庁告示が出題されているが少ない。
8) その他、機器分析法についてのJISの機器分析の通則、高圧ガス容器(JIS K 0121)、試薬(JIS K 8001,K 8005)、水(JIS K 0557)などからも出題されている。 また、公定法ではないが、40回から分析値の不確かさの計算問題が出題されている。

5. 勉強方法と参考書
1) 本日の講義のテキストは出題傾向と公定分析法の概要をまとめたものである。さらに 詳細に勉強するには、JIS や環境庁告示で確認する。公定分析法は毎年改正されるので、 今回のテキストを参考に自分にあったマニュアルやサブノートを作っておくとよい。
2) 日常の環境分析や測定で経験を積み、注意深く観察する。大気、水質、土壌の測定(試 験)方法では共通している事項も多いので、全体をまとめて理解する。
3) 環境計量士への近道(上・下)第10版(最新版がよい)
4) 環境計量士への近道(演習編)
5) 環境計量士国家試験問題の正解と解説
6) JISハンドブック:環境測定Ⅰ(大気)、Ⅱ(水質)(最新版がよい)




ホームページに戻る